アザ

アザとは皮膚にみられる色調の異常を表す用語で、 小児の場合には以下の3つに大きく分けられます。
「赤アザ(血管腫)」:真皮(皮膚の中層)や皮下組織(皮膚の下層)の血管内皮細胞が血管構造を作りながら増殖することにより生じます。
「青アザ」:メラニンと呼ばれる色素を産生する「メラノサイト」が真皮(皮膚の中層)で増殖することにより生じます。
「茶アザ」:メラニン色素が表皮(皮膚の上層)で増加することにより生じます。

赤アザ(血管腫)」:代表的な2つを紹介します。

いちご状血管腫(乳児血管腫)とは、生後まもなく赤い盛り上がり(紅色局面)が出現し、半年くらいまでの間にその盛り上がりが大きくなるものです。その後、多くは退縮して学童期までに消退します。時折、増大し出血を伴う場合や目の周り(眼瞼周囲)に生じて視野に影響が出る場合には治療対象となります。

治療:
⑴赤い色素であるヘモグロビンを選択的に破壊する色素レーザーを照射します。(効果には個人差がありますので、複数回行う必要があります。)
⑵ヘマンジオルシロップ内服(プロプラノロールと呼ばれるβブロッカーを内服します。)
*尚、この内服治療は当院では行えませんので、大きな病院に紹介させていただきます。   

単純性血管腫(ポートワイン母斑)とは、生下時からみられる盛り上がりのない赤み(紅斑)で、真皮内の毛細血管の拡張が原因であり、基本的には自然消退しませんので、治療対象となります。特に首の後ろに現れると『ウンナ母斑』呼ばれます。例外的に、新生児の20~30%で見られる顔面正中部(おでこ・眉間・目の上・口まわりなど)に小型の紅斑が出現する『サーモンパッチ』は、一時的なものであり、2~3歳頃までにほとんどが消退しますので治療は要りません(経過観察)。

治療:
⑴赤い色素であるヘモグロビンを選択的に破壊する色素レーザーを照射します。(効果には個人差がありますので、複数回行う必要があります。)
⑵治療をしても効果に乏しい場合は、医療用のカバーメイクアップ製品を紹介いたします。

青アザ」:代表的な2つを紹介します。

太田母斑とは、片側の顔面上部(眼の周囲、頬、額、鼻周囲など)に青みを帯びた色素斑として出現します。生後間もなく発症する早発型と思春期以降に発症する遅発型があります。アジア人に比較的多く、女性に多いとされています。また患者さんの約5%では、両側性の病変を認めます。自然消退しないので治療対象となります。

治療:
真皮内のメラニンを破壊するためにQスイッチアレキサンドライト/ルビーレーザーを照射します。(効果には個人差がありますので、複数回行う必要があります。)

蒙古斑とは、黄色人種の新生児に見られる臀部の青色斑を指し、成長と共に自然消退します。尚、臀部以外の同様の皮疹を『異所性蒙古斑』といいますが、自然消退しないので治療対象となります。

治療:
真皮内のメラニンを破壊するためにQスイッチアレキサンドライト/ルビーレーザーを照射します。(効果には個人差がありますので、複数回行う必要があります。)

茶アザ」:代表的な1つを紹介します。

扁平母斑とは、生まれた時より見られる盛り上がりのない平坦な数mm〜数cm大の褐色斑です。これは自然消退しませんので、治療対象となります。

治療:
表皮内のメラニンを破壊するためにQスイッチアレキサンドライト/ルビーレーザーを照射します。(効果には個人差がありますので、複数回行う必要があります。)