ゾレア(オマリズマブ)(慢性特発性じんましん治療薬)

蕁麻疹とは

蕁麻疹(じんましん)とは、皮膚に突然、赤みやふくらみ(みみずばれのような発疹)が現れ、強いかゆみを伴う状態をいいます。
全身どこにでも生じる可能性があります。肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミンなどの化学伝達物質が、何かしらの誘引により放出されます。この結果、血管透過性が亢進し、痒みとともに皮膚の下層(真皮)に浮腫が生じます。なお、原因を特定できないケースが大半です。

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ゾレア(一般名:オマリズマブ)注射とは

抗ヒスタミン薬など従来の治療で改善が乏しい特発性慢性じんましんに対し、当院ではゾレア(一般名:オマリズマブ)注射を用いた治療をご提供しています。医師が症状や経過、既往歴を確認し保険診療の適応を判定した上投与します。

具体的なメカニズム

ゾレア(一般名:オマリズマブ)はIgEというアレルギー反応に関与する抗体(免疫グロブリン)の働きを弱めることで、かゆみ・膨疹(みみず腫れ)が出にくい状態にしていきます。数週間かけて反応が進むため、1〜3か月を目安に効果を評価します。

ゾレア(一般名:オマリズマブ)注射の適応になる疾患

適応疾患概要
慢性特発性じんましん(12歳以上)既存治療で効果不十分な患者の場合
季節性アレルギー性鼻炎(12歳以上)既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者の場合
気管支喘息(6歳以上)既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の場合

※当院では、現在は「慢性特発性じんましん」に対してゾレア(一般名:オマリズマブ)注射を実施しております。他の疾患での治療を希望される場合は、適応医療機関をご紹介いたします。

投与方法と治療スケジュール(蕁麻疹に対しての治療)

  • 通常1本(300mg)を4週間ごとに皮下注射で行います。
  • 初回は院内投与後に、一定時間の経過観察を行います。
  • 1〜3か月で有効性を評価し、継続可否や投与間隔を検討します。
  • 症状が落ち着いた後は、中止を含めて個別に調整します。

在宅自己注射(ご自宅での投与)について

条件を満たし、医師が安全と判断した場合は、ご自宅での投与も可能です。

その際には、院内で手技指導・安全教育(注射手順/保管/廃棄/副作用対応)を2回を行った後はご自宅での投与が可能となります。

ゾレア注射の副作用・注意点

  • 注射部位の痛み、赤み
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • (まれに)アナフィラキシー等
  • 妊娠・授乳中、重い基礎疾患がある方、他の生物学的製剤をご使用中の方は必ずご申告ください。

ゾレア注射の料金目安

ゾレア300mgペン製剤

薬剤原価月額の概算(1回/保険3割負担の例)
1本(300mg ペン製剤)¥40,091¥12,030

※2025年11月現在の薬価をもとに計算しています。
※初・再診料、採血・検査、処方料などが別途かかります。実際の窓口負担は各種公費・高額療養費制度により変動します。

ゾレア注射のよくあるご質問

何歳から治療できますか

12歳以上が保険適用の対象です。

どのくらいで効いてきますか? 

個人差はありますが、1〜3か月が目安となります。

体重などで投与する用量は変わりますか

特発性慢性蕁麻疹に対しては、通常300mgを4週間ごとの固定投与となります。

在宅自己注射はできますか?

条件を満たせば可能です。安全指導を受け、医師の許可のもとでご自宅投与に移行します。

この記事を書いた人

宗大先生

つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック副院長
流山鶴町皮膚科・小児科クリニック 皮膚科担当医師
鶴町 宗大 医師
◆皮膚科専門医 ◆レーザー専門医 ◆医学博士