顔のかゆみ(顔の皮膚炎・湿疹)

顔のかゆみ(顔の皮膚炎・湿疹)とは?

顔のかゆみ

顔のかゆみは原因が明らかな場合と、そうでない場合があります。明らかな場合はその原因を除去することが必要になります。

症状

接触性皮膚炎

原因物質が触れた部位に限局して、赤みや小さな水疱、びらん、カサブタなどが見られ、強い痒みが見られます。

脂漏(しろう)性湿疹

乳幼児期と思春期以後の成人に好発します。

乳児型
生後2~4週ごろから頭、眉毛や額に黄色のカサブタが固着し、ときにフケ状で皮膚に赤みが見られます。

成人型
慢性かつ再発性であり、フケ症と自覚されることが多く、脂漏部位のカサブタを伴った赤みが見られます。時には蠣殻状の固いカサブタが頭全体にみられることもあります。

口なめ病(舌なめずり皮膚炎)

特に子供の口周りに赤く輪を描いたような湿疹、口唇の亀裂や角質の剥離がみられます。

花粉症皮膚炎

花粉によるアレルギー症状の1つで、鼻水や目の痒みなど花粉症の症状がない方でも、花粉皮膚炎になる場合があるため注意が必要です。
症状としては目の周りや顔の赤み・痒み・湿疹などが挙げられます。

原因

接触性皮膚炎

いわゆる「かぶれ」。外界物質による刺激(刺激性接触皮膚炎)、あるいはアレルギー反応によって生じる(アレルギー性接触皮膚炎)があります。
(例えば、化粧品、シャンプー・リンス、ヘアカラー剤、ピアスなどのアクセサリー、点眼薬など)

脂漏(しろう)性湿疹

皮脂中の成分が皮膚常在菌によって分解され、その分解産物が皮膚に刺激を加えることが主な原因です。特に皮膚常在酵母菌が悪化因子として注目されています。他には、環境などによる皮脂の成分や分泌の変化、発汗やビタミン代謝が関与します。

口なめ病(舌なめずり皮膚炎)

口唇の乾燥に、口周りを頻回になめる物理的刺激や、唾液による刺激が加わって起こります。


花粉症皮膚炎

花粉が皮膚に付着して起こります。

原因が明らかでない、いわゆる「湿疹」

原因が定かではありません。

治療方法

接触性皮膚炎

パッチテストで原因物質を特定し、接触を断つことが第一です。(このテストを行う際はご自身が使用されているヘアケア用品、ボディケア用品、スキンケア用品、メイク用品など直接顔についてしまうものすべてを御持参ください)
※ヘアカラーでかぶれる方はマロン(低刺激性のヘアカラー)がお勧めです

■外用薬
ステロイド剤・非ステロイド剤

■内服薬
抗ヒスタミン薬

脂漏(しろう)性湿疹

外用薬
ステロイド剤、抗真菌薬

口なめ病(舌なめずり皮膚炎)

外用薬
ステロイド剤、非ステロイド剤

花粉症皮膚炎

内服薬
抗アレルギー薬

外用薬
ステロイドなどの抗炎症薬

※ご希望の方はアレルギー検査をすることも可能です。

原因が明らかでない、いわゆる「湿疹」

内服薬
抗ヒスタミン薬

治療を受ける上での注意点

症状や状況に合わせて治療法をご提案いたしますのでまずはご相談ください。

この記事を書いた人

宗大先生

つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック副院長
流山鶴町皮膚科・小児科クリニック 皮膚科担当医師
鶴町 宗大 医師
◆皮膚科専門医 ◆レーザー専門医 ◆医学博士