とびひ(伝染性膿痂疹)

とびひ(伝染性膿痂疹)とは?

とびひ

小児・成人ともに罹患することがある黄色ブドウ球菌・溶連菌などの細菌が原因による皮膚感染症です。湿疹や虫刺されの箇所などを掻きこわした部位に細菌が感染し、そこから飛び火するかのように周辺や離れた部位に症状が広がります。 

症状

水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)

最初に赤み、痒みを伴う水ぶくれ(水疱)ができ、それが破れて、ただれが起こります。水ぶくれの中身を触った手で別の部位を触ることで病変があちこちに広がります。
夏を中心に乳児や子供によく見られます。保育園や幼稚園などで発生しやすいと言われています。

痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)

赤みから始まり、小さな膿だまりができ、それが破れることで皮膚がただれ、厚いカサブタが生じます。
時に発熱やリンパ節の腫れ、のどの痛み(咽頭痛)などの症状が出ることもあります。特に、生じやすい季節や年齢層はありません。

原因

元々乾燥肌やアトピー性皮膚炎がある皮膚や、虫刺され、あせも(汗疹)、湿疹を掻きこわした後の皮膚では、皮膚のバリア機能が低下すると考えられています。このバリア機能が低下した部位に皮膚の常在細菌が感染することで発症します。

治療方法

■外用薬
抗菌薬

■内服薬
抗菌薬、抗ヒスタミン薬(痒みが強い場合)

生活上の注意点

  • 患部の清潔を保つことを心がけましょう。
  • プール(水泳、プール遊び)は治癒するまで控え、他の人にうつさないようにしましょう。
  • タオルや衣類からうつる可能性もあるため、家族や友達との共用は控えましょう。洗濯は一緒に行っても大丈夫です。
  • 鼻の穴や周囲を良く触る癖がある場合はできるだけ触らないように気をつけましょう。

この記事を書いた人

宗大先生

つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック副院長
流山鶴町皮膚科・小児科クリニック 皮膚科担当医師
鶴町 宗大 医師
◆皮膚科専門医 ◆レーザー専門医 ◆医学博士