蕁麻疹とは?

蕁麻疹(じんましん)とは、突然激しい痒みを伴う円形(だ円形)あるいは地図状に皮膚の赤み(紅斑)や皮膚の浮腫(膨疹)を認める疾患です。
全身どこにでも生じる可能性があります。
一般的に、皮疹は数時間~24時間以内に消退し、出現期間は数週間で治る「急性蕁麻疹」であることが多いです。しかし、6週間以上も皮疹出現期間が継続する「慢性蕁麻疹」へと移行することもあります。
症状
全身どこにでも発生する激しい痒みを伴う皮膚の赤み(紅斑)や皮膚の浮腫(膨疹)を一過性・限局性に認めます。
原因
肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミンなどの化学伝達物質が、何かしらの誘引により放出されます。この結果、血管透過性が亢進し、痒みとともに皮膚の下層(真皮)に浮腫が生じます。
この肥満細胞の活性化に関与する誘引としては、物理的刺激、食事、運動、発汗、精神的ストレス、細胞感染、全身性疾患、薬などが存在します。
えび、カニやサバなどの一部の食物における蕁麻疹は原因が特定できますが、原因を特定できないケースが大半です。
治療方法
■内服薬
第一選択:抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬の内服
重症の場合:ステロイド内服
■外用薬
抗アレルギー剤・クロタミトン(オイラックスクリーム)外用など
■注射
重症・難治性の場合
①生物製剤であるオマリズマブ(商品名:ゾレア):抗IgE抗体製剤の注射
オマリズマブの費用などに関しては、以下の公式サイトをご覧ください。
http://www.okusuri.novartis.co.jp/xolair
②生物製剤であるデュピルマブ(商品名:デュピクセント):抗IL-4/13受容体抗体の注射
内服薬や外用薬の治療を行っても6週間以上症状が治まらず、原因不明の「慢性蕁麻疹」にデュピクセントによる皮下注射をご提案する場合がございます。
デュピクセントは、慢性蕁麻疹の炎症に関わっている「IL-4」と「IL-13」の働きを抑える作用があるため、従来の治療であまり改善が見られなかった方にも効果が期待できる治療です。
治療を受ける上での注意点
特記事項なし