新型コロナウイルスが流行する現在、私たちの生活にマスクは欠かせないと言っても過言ではない重要なものになりました。そのため、日々マスクを着けていることでニキビや肌荒れなどの皮膚トラブルを自覚する方々が多くなっています。
そのため、皮膚科医として正確な皮膚トラブルの診断をし、適切な治療を行うことが重要だと考えます。マスクによる代表的な皮膚トラブルを3つご紹介させていただきます。
■肌荒れ(マスクによる湿疹)
原因と対処法
原因①長期間マスクを着用することで、マスク自体によるかぶれ(接触性皮膚炎)
→かぶれない素材のマスクを選ぶことが重要です。
※接触性皮膚炎について詳しく知りたい方はこちら
原因②マスクに付着したホコリ、汚れ、花粉などが肌の刺激となる
→マスクは清潔な状態を維持し、汚れたら定期的に洗うことや新しいものと交換することが重要です。また、肌自体も洗顔などを行い清潔な状態を維持することが重要です。
■ニキビ
悪化因子と対処法
原因①皮膚とマスクの摩擦
→
・なるべく自分の肌への刺激が少ない柔らかいタイプのマスクを選択
・マスクと皮膚の間に一層のガーゼなどを挟む
・定期的に保湿剤を塗る
これらの対策で、少しでも摩擦を軽減させることが重要です。
原因②マスクの中では常に蒸れた状態が継続されるため、雑菌が繁殖しやすい環境
→
・通気性の良いマスク生地を選択
・汗や蒸れを自覚したら、早めに・こまめに拭き取る。
これらの対策で、少しでも蒸れ状態を軽減させることが重要です。
※ニキビについて詳しく知りたい方はこちら
■乾燥(ドライスキン)
悪化因子と対処法
原因①マスクを外した時の皮膚乾燥
マスク着用中は蒸れた状態となっていますが、これを外すとその水分は蒸発し、肌表面は乾燥状態となります。その結果、水々しさがなくなり、かさかさの肌になります。
→マスクをつけていない時は、定期的に保湿剤や化粧水でしっかり保湿をするように心がけしょう。
鶴町皮膚科クリニックでは、必要に応じて適切な生活指導により、マスクによる肌トラブルをなるべく生じさせないことを意識しております。このようなマスクの影響による皮膚のお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ当院にご相談ください。