接触性皮膚炎(かぶれ)とは?

物質が頻回に皮膚に触れ、皮膚から吸収されることで生じる湿疹(皮膚炎)のことを指します。
接触性皮膚炎は、金属(歯科金属含む)や日用品(化粧品や石鹸、シャンプー、ヘアダイなどの香粧品)、薬剤や植物をはじめとする各種物質がアレルゲンとなり、これらが皮膚に頻回に触れることでアレルギー反応を生じた結果に出現します。
実生活において、我々は多くの物質に触れることが多いため、知らぬ間にアレルゲン(特定のアレルギー物質)が皮膚から吸収され、難治性な湿疹を生じていることがあります。このアレルゲンは、個人によって様々のため、悪化因子となるアレルゲンの特定が大切となります。
検査方法・治療方法
パッチテスト
パッチテストとは、特定のアレルゲンに対してアレルギー反応が生じるのかどうか調べるための検査です。パッチテストを行うことで、思いがけないアレルゲンが特定されることもあります。 原因と思われる物質を専用のテープで背中や腕に48時間貼り、反応を確認します。テープを貼ってから48時間後にはがして1回目の判定を行い、数日間の間を通して複数回の判定を行った後、最終的な診断をします。パッチテストに関しては、保険適応での検査となります。
当院で行うことができるパッチテストの種類
■本人が実際に使用している化粧品、石鹸、シャンプー、リンスや外用剤などを持参して頂き検査する
■各種金属に対するパッチテスト
■佐藤製薬のパッチテストパネル(S)(24項目)

詳細はコチラ(佐藤製薬HP)
■鳥居薬品の金属パッチテスト(15項目)
塩化アルミニウム、塩化コバルト、塩化第二スズ、塩化第二鉄、塩化白金酸、塩化パラジウム、塩化マンガン、三塩化インジウム、四塩化イリジウム、臭化銀、重クロム酸カリウム、硫酸ニッケル、塩化亜鉛、塩化金酸、硫酸銅

パッチテストの流れ
① 診察時にパッチテスト希望の旨を医師にお伝えください。
② 医師が必要と判断した場合に、パッチテストを実施いたします。
※パッチテストを当日に実施した場合は、48時間後(2日後)に院内で判定を行います。そのため、2日後が診療日である日に限り、パッチテストを行うことが可能です。
例)火曜日にパッチテストを実施 → 木曜日にご来院いただき判定を行います。
→ 2日後が休診日(水曜日・日曜日・祝日など)の場合はパッチテストを行えませんので、ご注意ください。
③ 2日後の判定は、必ずご来院のうえ、院内にて行います。
④ その後の経過については、3日後や7日後にご自宅で患部の写真を撮影し、後日医師が評価を行う方法、または再度ご来院いただき医師が直接確認する方法のいずれかとなります。
ご不明な点がございましたら、診察時にお気軽にお尋ねください。
パッチテスト中の注意点
- パッチテスト中では、テスト部位をぬらしたり、汗をかいたり、こすったりしないようにしてください。
- 汗をかく運動などは避けてください。
- シールをはがした後、皮膚にマークを付けることがありますので、なるべく汚れてもいい下着を着用してください。
- パッチテスト中にかゆみがでたり、赤くなったり、色素沈着などが起きたりする事があります。色素沈着がしばらくの期間残存することもあります。
- テープ自体にアレルギー反応を起こすかぶれる可能性があります。
- まれにパッチテスト自体で感作され、かぶれる体質になることがあります。
他にご質問などございましたら受診時にお尋ねください。
治療方法
・可能な範囲で特定された原因を除去し、ステロイド外用及び抗アレルギー剤内服等にて行います。